「腸内環境をととのえることが健康のカギ」そんなことも今では常識のように耳にします。
実際には腸に関する研究はまだ始まったばかりのようですが、しかし、腸には治療法が見つからないと言われる現代病や難病を改善できる可能性がある、とわかってきてたというのです。
それはどういうことなのでしょうか?
もっとも原始的な人体の器官、腸。
この腸が、脳に並ぶもうひとつの指令塔と言われています。
未知のことだらけですが、少しずつ解明し始めている腸の世界を記録していきたいと思います。
まずは基礎となる“腸の良い状態”とはどのような状態かを確認していきましょう。
食べたものを出す力。基本の基本ですが、きちんと毎日できているでしょうか?
「便秘」という定義は本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態のことをいうそうです。
ポイントは、“十分量”と“快適”であるかどうか。残便感がなく、力まずにすーっと出てスッキリするかどうか、です。
例えば一日に数回排便があったとしても、残便感があれば便秘なのだそうです。
そして、朝はスッキリ出たが、夕方便意を催したものの何だか残便感がある、という場合も便秘なのだとか。それは本来排出するべきものが、出ないから。
かつては400gほどあった日本人の一日の排便の量が、現在では半分の200gになっているそうです。
しっかりと排出するべきものを排出できない腸に変わってきてしまっているのかもしれません。
意外とあてはまる人も多いのでは?
また「下痢」というのは、便秘の逆で、排出されているからいいのでは?便秘よりマシなのでは?と思う人もいるかもしれませんが、現象は違えど、下痢も便秘と同じように健全な排出ではないので、良い腸の状態ではないのです。
おならというのは、その成分の大半は食事中にのみこんだ空気で、残りは大腸内の細菌が食べ物かすを分解して出す水素やメタンなどの無臭のガスなのだそう。
ですから普通はおならというのはあまり臭いがしないもの。
ただ、腸内環境が悪化すると、とたんに臭いが発生します。
いわゆる悪玉菌といわれる菌の勢力が増している、というサインです。
原因のひとつとしては、本来は大腸までは行きつかないタンパク質や動物性の脂などが、過剰摂取になるなどして消化・吸収されきれず、残りが大腸まで届いてしまい、悪玉菌のエサとなり、悪玉菌優勢な腸内環境になっていくため。
さらに、糖質制限などで炭水化物から摂れるはずの食物繊維が摂れない、野菜料理の不足などが原因で食物繊維が不足する、なども、悪玉菌の温床になっていく原因として挙げられるそうです。
かつては野菜の摂取量が多かった日本人。現代では欧米人と逆転して、食物繊維の摂取量がだいぶ減っているそうです。
お腹が張る原因としては、
など、いろいろと考えられます。
お腹が張るということは、お腹の中でガスが発生し停滞している状態。気が動いていない状態です。
ですからもちろん食欲はわかない、お腹が痛い、気分が優れないなど、とても不快な状態ですね。
お腹の張らないスッキリとした毎日、というのも、重要なバロメーターになってきます。
胃腸のはたらきが安定するには、消化酵素がきちんと分泌されることや腸内細菌がバランスよく食べ物を消化・吸収できるなど、さまざまなことが滞りなく行われる環境が必要になってくるんですね。
健康な状態だと、これがあたりまえに行われているのですから、人の体というのは本当に神秘的だと思います。
いくつかの観点から見ていきたいと思います。
できることはたくさんありますが、今の状態を知り、自分に合った方法で生活の中からお腹を元気に保っていけるといいですね。
毎日スッキリしたお腹は、毎日スッキリした気分で元気に過ごせます。
腸と心もつながっているんですね。