中医師イマナカ先生の「ライブでいろいろ語っちゃおう」動画のまとめです。
中国医学的解説は、「へ~」「ほ~」という成り立ちいろいろ。
一般的に理解されている“肩こり“とは違う観点を知ると、肩こりから自分の体質を知る、いいきっかけになるかもしれませんね。
一般的には「肩こりが原因で頭痛や歯の痛みが起こる」などと思われていますが、実は肩こりは原因ではなく、大元の原因から発生している頭痛や歯の痛みと同列の現象です。
中医学では病気は「陰」「陽」で分けて考えます。
貧血の状態なので肩まで血液が循環していない。栄養が届いていない。触ったら気持ちいいが“無力”な状態。
対策としては、温かくする、動かすと血液が流れて肩こりが治る。
同じ姿勢で座りっぱなしの職業の人などに起こりがちです。
慢性的な肩こりの原因はこれ。肩の筋肉のあたりに「気」と「血」が流れると考えられているが、そこにプラスアルファのなにかが流れることで痛みが起こる。
なにかとは
例えば...
これらの「邪」となるものが、通勤列車に修学旅行生が入ってくるような、血管の中がパンパンになってしまうイメージ。毛細血管の中まで血が流れ込み過ぎてしまう、というようなイメージ。
上記のような「邪」となるものが流れ込むので、性質の違うそれぞれの邪の状態により対処も変わります。
ですので、肩こりから自分のカラダの中に今何が起こっているかを診断する手段として使うこともできますよ。
エアコンなどによる冷気、集中していて冷えていることに気づかないということがある。
この場合、首筋を触ると冷えて硬くなっている。
凝っている場所の状態としては冷えて硬くなり毛細血管の中に十分な血液が流れていないので冷たく分厚い層となっています。
温める
熱を加えるように溶かすようにじわーっとゆっくりマッサージをする。
*注意点として、冷えて硬くなっている時は叩いてもダメ。強い刺激や無理やりの刺激は細胞が硬いままの状態なので組織が損傷し、揉み起こしの原因になるので気をつけて下さい。
食べ過ぎなどで栄養過多となり、カラダの中で血液が多く流れてしまう。血圧が上がる、触ると熱い、汗がにじむ、というような特徴があり、その血液の拍動によって押し上げられ肩こりとして感じる。
血液の流れがよく、毛細血管の隅から隅まで血液でパンパンになっているので、表面まで熱くなり炎症を起こしやすいという状態。
冷やす
肩たたきが有効。ただし叩き込むのではなく、叩き、弾くようにして“充満した気を抜く”ということを意識をする。速い動作でマッサージをすること、軽快な刺激を加えることで中にある気血を適当に散らす、というイメージで行う。
*注意点として、寒性の肩こりにするような溶かすようにじわーっと揉むと、血液でパンパンになっているところにさらに血液が流れようとして気持ち悪くなり、悪化したり発熱をすることがあるので気をつける。さもないと熱が全身に回り発熱することになるので気をつけてください。
また、熱の多いタイプの人には凝っているところをしつこくやらないのも大切です。さもないとさらに熱を生んでしまい痛みが増してしまうことにもなります。
重くだるくなる。湿気が毛細血管の周りを浮腫みで邪魔するため「血液が流れたいのを邪魔している」という状態を作っている。冷えてるということでもなく、浮腫んでるから血管が硬くなり重くなっている、という状態。
最もわかりやすい例は、朝起きたときや雨降りの日。
朝から肩こりが酷く頭が痛い、だるい、気分悪い、機嫌悪い、というようなとき。これは湿気による肩こりといえる。
浮腫みを取り除く
*人によってさまざまなケースがあるのでしっかり観察することが大事。
“じわーっ“と揉む(寒性)ことと“速く“(熱性)揉むことの中間くらいの刺激。浮腫みだけを押し流すように少しずつスライドさせながらじわーッと揉み溶かしながら動かしていくようにする。浅いところから浅いところに。
*注意点としては、すでに気血+湿気が入ってるから、揉むと“痛い”と“重い”を特に感じる。ガシガシと揉むのはダメで、弾くような刺激もNGで、二日酔いで頭を揺すられるのが気持ち悪いのと同じような気持ち悪さを感じる。また、浮腫みがひどいと肩こりもパンパンなので、痛みは強く感じる。
カラダを動かすのであれば、浮腫みをとるようにグワーッと大きな動きをしないと動きにくく、関節がゴリゴリ、パキパキという音が出やすいのが湿気による肩こりの特徴。
ただ気をつけないとならないのは、この浮腫んでいる状態に冷えが入ると、脂肪になり、硬くなってしまう。すると首が回らない!となる。これは寝違えの原理で、寝ているときに頭の方に浮腫みが降りてしまい、そこに冷えが入ると硬くなり、動かなくなる、というように寝違えへと進む。
肩こりが出た時は後頭部が硬くなる。
マッサージの方法としては、首の後ろで頭の付け根にあるくぼみの“風池”というツボを押すことで風邪を緩和する。
肩こりを治すポイントとしては、気や血が多い「陽」の肩こりの時は背中の“胃”や“肝臓”の後ろが硬くなっているので、“胃”や“肝臓”の裏側をほぐしてから凝っているところをマッサージすると効果が高くなります。
つまり、背中のストレッチをする、胃、肝臓の後ろあたりにある背骨を動かすと、上にあがっている熱も緩和することになるというわけです。
中国医学では、血の流れ、邪が多くなってパンパンになっていることが肩こりのメカニズムとなっています。
ですので、実は肩こりが原因で頭痛や歯の痛み吐き気が起こっているわけではない、というのが中国医学の考え方です。
>> 中医師イマナカ先生の「ライブでいろいろ語っちゃおう」(YouTube)