自然界は”ととのえ”の源

直火のエネルギーは、IHの熱源よりもパワーが満ち溢れている。
エアコンの一方的な風は、木陰をさらっと吹き抜ける風の心地よさにはかなわず、
地熱でじんわりと温められた温泉は、ボタンひとつで準備完了のハイテクな浴槽には生み出せない、格別な温もりがある。

それに、みずみずしい苺をほおばったときの幸福感は、いちご風味のお菓子には見いだせないし、
炊き立ての新米からしみだす滋味を、お湯を注いで3分のインスタント麺に求めることは酷といえる。
しかしなんといっても、真夏の渇いた体を細胞から癒されたいときは、旬のスイカやきゅうりに手が伸びるのは、これはもはや本能だ。

自然界は、いついかなるときにも、こうして私たちを”健やかにととのえてくれる”あらゆる要素に満ちている。

だから、それを感じられる感覚がとても大事。

便利だから、とか、楽だから、とかに負けてしまうにはもったいなさ過ぎるほど、自然界がいのちのバランスを取る力って、本当にすごいんだ。

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